がんこおやじのぼちぼちでんなあ 12月

漁の写真訪れを感じる間も無くまた冬がやってきました。毎朝6時過ぎに起床、朝一番の空気を吸いたくて外へ、まだ暗い。庭木を眺めようにも見えない。モヤモヤした気持ちでテレビを。明るいニュース、いやーなニュース。毎日繰り返します。
そんな時思うのが「うまいものでも食べたいな。ホッとできる様な…」

前回も紹介しましたが魚へんに雪、そう鱈(タラ)です。やはり冬はこいつが良いでしょ。鮮度のいい鱈。私が使うのは活〆限定。その理由としては一番は鍋にしたいが、それにはこの魚の肝を入れないと始まらない。しかし鮮度が余程良くないとこの肝は使えない。お客様から「なん日にタラ食べたいから何人前頼むよ!」そんな電話をよくいただきます。ありがたいです。か、北の冬の天候はかなり悪く、シケがやたら多い。それでも何とか少ない水揚げの中から鮮度の良いやつを送ってもらっています。厚岸漁協の秋元君に毎日のように電話で「どう?今日良いの揚がってる?」電話の向こうで強い風の音をBGMにしながら「岡本さーん、酷いですよー。大シケです。なーんも揚がってないです。明日もこれじゃ…。とりあえずエア便は欠航です」
「はいよ、わかった。大変だねー。でも隣町の昆布森とか根室もダメか?
「うーんどうかな?ちょっと聞いてみますよ」
冬はこんな会話が多々。
それでも秋元君「なんとか見つけてきました。今から送ります」「ありがとう。すまないねー」

次の日タラがやって来ます。開けてみると、うむ、良いタラだ。キラッと光っています。肝を傷つけないようにバットへ。白子もそーっと「良い白子だ」ぶつぶつ言いななら最後に身を昆布〆に。これが絶品。厚岸産のおに出し昆布という香りがよく、良いダシが出る昆布を昆布をバットに敷いて身をはさみ、待つこと丸一日。包丁を入れるとねっとり絡み、醤油を少し付けて口の中につるり。昆布の良い香り、そしてタラの上品な味わい。タマラン!
ぜひご賞味を。

又一つ年をかさねてまだまだ元気。今年もありがとうございました。病気もせずに頑張れました。
来年もよろしくお願い致します。
よっしゃーいくぞー

がんこ