がんこおやじのぼちぼちでんなあ 7月

かつお毎日、雨、雨で梅雨が明けない。統計上史上初とか50年に1度とか。すごい記録で大変な事です。最近四季感が無くなっていると言いますが、確かに私達が子供の頃の様な四季では無いです。これは海の中も同じ。潮流や温水もかなり変わってしまい魚がいない、獲れないと、漁師の方々も頭を悩ませています。
これは伊藤の海だけではなく、私の取引先の市場、漁協の人達も口を揃えて同様の事を言っています。私のお店も自然の魚達を相手にしていますのでひじょうに困ります、お客さんに「魚いないんです」とは言えません。とにかく美味しいものを探しに探して、食して頂いています。

そんな中で今年は今のところ、今のところなのですが、「かつお」がかなり良いです。宮城県塩釜の市場のおやじさんに頼んで、とにかく間違いのない物を送ってもらっています。おやじさんも「わかってるよ。俺もそっちへはかなり気を使ってるから。やっと「きため」が出てきてそこへ巻き網だから鮮度も良いし脂も乗ってきたし。どうだ?良いかつおだろ?」と。確かに頭を落とすと脂気があって良い感じ。ただ色が少し…。と言うと「脂が乗り出すと色は少しとんじゃうから仕方ないよ。でもうまいだろ?送っているのは3kg台だから間違いないよ。気仙沼の水揚げだし良いものだよ。」
実際に三枚に下ろして骨についた身をペロッと食すと「うん、うまい!」
でも毎年のことながら、今年は良いなと思っていても急に魚が漁場からいなくなるのもよくある現実。以前にも述べましたが、カツオは黒潮に乗って走っています。黒潮が蛇行すれば当然それに習い遠くへ。1日で1000kmくらい移動することもあるそうで、そうなると船も追いかけられないそうです。

どんどん変わっていく気候。もう元へは戻らないのかな。だとしたらさびしくなります。
でもでもがんばらなきゃ!

がんこ