旬の魚を追いかける かつお編

桜の花が散り朝の出勤時道路は桜色のじゅうたん。春は、卒業入学就職人事異動などなど、何かと忙しい。

海の魚たちも冬の魚と春の魚の入れ替えで、今頃は魚が少ない時期。冬の魚は脂が抜け、春の魚にしてはまだ物足りない。

かつお今千葉沖で揚がっているかつおもやはり…色は真っ赤できれい。でもかつおらしさがない。
宮城県塩釜の魚市場から朝一番の電話
「もしもーし、やっとかつおが入りだしたよー。」
大きな威勢のいい声にこっちも負けじと
「どう、今の時期のかつおはデカイでしょ。うまいの?あまりデカイのはいらないよー。」
と言うと
「うーん、この時期のかつおは大きけど、今日のは肩が小さいし、もっちりしてうまいぞ、一本どう?」
大丈夫かなーと思いながら、
「じゃあ試しに一本送ってよ他に何かないの?」
と言うと
「赤貝が今すごくいい。味は暑いし、食ってもうまい。一緒に送るわー」と。

次の日、荷物が到着。
フタを開けると、あーやっぱりデカイと言いながら早速まな板へ、頭を落とし腹を割り中身を確認。鮮度は良し、味の色も言う通り真っ赤。三枚に下ろし、骨についた身をぺろり。
「うーんうまい。でも本当のかつおの味じゃない」
とぶつぶつ言いながらネタケースへ。まだ早いが、でもこれが今のかつお。

旬の魚を追いかけるのはやはり大変。でも自分の目と舌で、これはいけるという魚に出会えた時は感動を覚える。
うまいものをお客様に食していただく、その信念を曲げない様、まだまだ勉強、勉強。がんばります!

旬イズベスト!

がんこ